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Dear NIPPON

〜もう一つの東京オリンピックへの道〜

ある観光現場の一コマ

昨日の続き。

 

日本の訪日観光ビジネス最前線を知るためには、

やはり実際現場に足を運ばなければ

決して知ることができないことがたくさんあります。

 

それはどんなことでも共通することだと思います。

その一環として、

日本六古窯の一つと呼ばれる。

常滑焼を販売しているギャラリー兼販売店にお邪魔してきました。

 

初めて間近で見る陶器や急須の数々に圧倒されつつ、

その細部に宿る精巧さはまさに日本を代表する伝統工芸の一つです。

 

どうやらわたしは招き猫にうまく招かれたみたいだったので一つ購入しました。

ちなみに招き猫には右手をあげているものと左手のものと2つのタイプがあります。

また、招き猫の色や上げている手の高さにも意味があるんだとか。

 

右手=お金を招く

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左手=人を招く

 

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わたしはどっちを買ったかって?

当然、

 

 

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ニャ〜!探したらいました、笑

わたしのような欲張りさん用に。 

 

その後、

 

お店の方に売れ筋の商品や外国人観光客の来店具合など

いろいろとお話を聞かせていただきました。

 

やはり中国からの団体ツアーで来られるお客様が多いようで、

中国語や英語表記の案内が店のあちこちにされていました。

 

さぞ来店される大勢の外国人観光客も

日本の名産にふさわしい焼き物をおみやげとして

 

購入していくんだろうなと勝手に思い込んでいたのですが、

予想に反して全く逆の結果だったのです。

 

店員さんと話している時、

一台の大型バスが駐車場に到着。

30名ほどの中国人の団体さんが来店しました。

 

この後お店の方がどのような接客をするのか、

中国人のお客さんがどのような振る舞いをとるのか

 

個人的に非常に興味があったので、

近くで見学しておりました。

 

わたしがその時思ったことを単刀直入に申し上げます。

 

 

がっかりです。

 

 

お店の方は常滑焼のことを何も知らない

日本語の話せる中国人添乗員にお店の紹介をしてくれと丸投げ。

 

それを頼まれた添乗員は説明していたのかしていなかったのか

詳細はわからなかったですが、

 

団体客7〜8人と焼き物が置いてあるギャラリーではない場所で

かたまって楽しくおしゃべり。

 

他の団体客は、

招き猫と一緒のポーズをして記念撮影。

焼き物ではなくその横で売られているお菓子のお土産を物色。

焼き物を真剣に眺めている人は1割ほどです。

 

じゃあ計3名いたお店の人は何をしていたのか。

レジの前で立ってるだけなのです。それも三人中二人も。

 

もう一人は何をしていたか、

焼き物に手を触れる中国人観光客に"NO"と

一言だけ注意喚起。

 

これらの風景を客観的に見ていて

15分前に店員さんと話していた内容に納得しました。

 

40名ほど外国人団体客が来店しても誰一人何も買っていかない

こともざらにあります、とのこと。

 

なんでもっと微に入り細に渡りアピールしないの?

中国語が話せないから?

 

何かパンフレットに焼き物の魅力が伝わるよう自分たちで工夫して

事前に中国語で準備したらいいんじゃないの。

簡単なカンペを作ってお客さんに読んでもらってもいい。

 

中国語は難しくてよくわからないなら

片言の英語でコミュニケーションとったらいいじゃない。

 

わたし達はあくまでも”販売員”であって”セールスマン”ではないとおっしゃる。

現物見てその良さがわかる人だけ買ってくれればそれでOK。

極力面倒なことには関わりたくなので嵐が過ぎ去るのを待つ。

日本人相手だけでうまくいってますから余計なお世話。

 

大変失礼を承知で、

 考えが甘いのでは。

 

お店にお客さんが足を運んでくれるかどうかすらも

危ういお店が他にはたくさんある中で

 

このお店はというと団体ツアーのプランに組み込まれ

待ってればお客が勝手に来てくれる仕組みを持ってるんです。

典型的な親方日の丸商売のようですね。

 

じゃあお前はセールスマンのいろはを知っているのかと

聞かれれば、自分はせいぜい笑うセールスマンしか知りませんと答えますが、

 

ただ、

これだけは声を大にして言いたい。

 

チャンスが目の前を通り過ぎてから

それがチャンスだったと思うようなことばかりしていると

いつかそのチャンスすら訪れなくなりますよ、と。

 

幸運の女神には前髪しかないないと言われています。

 

彼らは何を知りたがり求めているのか。

わたしが思うに、

一つは”常滑焼”というものの背景です。

 

いつ頃焼き物として現れたの?

焼き方は?何度で焼くの?窯にも種類があるの?

色の塗り方は?この形にはどういった意味があるの?用途は?

他の焼き物との違いは?なんで招き犬じゃなくて猫なの?

タイルで有名なINAXとの関係はあるの?

 

そしてもう一つ。

焼き物を作る人の手間と各作品への想いです。

 

一つの作品に何時間も手間暇かけてつくった

その想いのこもった焼き物に人は感動する。

 

それは焼き物を見ただけではわかりません。

それ単体だけとって見ただけだったら、

ただの手を上げた猫の置物です。

土をこねて焼いたコップです。

 

中国の焼き物は日本のそれとは比べものにならないほど

歴史と伝統があると聞きます。

 

わざわざ日本でおみやげとして買うものではないと思う中国人も

大半だと思います。

 

しかし、

上記に述べた二つが重なり合った時

初めて土を捏ねて焼いた陶器が日本に名だたる名工”常滑焼”となり、

 

そこに作品へのリスペクトが生まれ

人に感動を与える商品として変わるのではないでしょうか。

 

これに国境という境界線など無いでしょう。

 

 どこで差別化をするのか。

まだまだ改善できる点はたくさんあるように感じました。

 

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