Dear NIPPON

横浜ではたらくマイクロ法人社長のつぶやき

何も知らなかったのは自分だけ

今日は昨日の選手権のことを書こうと思ったんですが、
それを変更して。


昨日夜、家にいると、

 

ガッシャッンン!!!

 

何だ?爆発か??

まぁいいや、
と、そのまま気にせず本を読んでいたら、
10分後、やたら家の前が騒がしい。

 

窓の外をのぞくと人だかりができていた。
パトカーの音や消防車の音が入り乱れている。

 

交通事故だった。

 

道の真ん中にバイクが横転していた。
その横にトラックが一台ハザードランプを点けて止まっていた。

 

バイクとトラックの事故だった。

 

ただ事じゃない。
やっと状況を理解した。

 

外に出ると周りのひと達が心配そうに現場を見つめている。
発煙筒の煙が事故の激しさをいっそう引き立てる。

 

横転したバイクのそばに人が倒れていた。
消防士の一人が懸命に心臓マッサージをしている。

 

衝撃的だった。

 

30年も生きていて生の事故現場を見るのは初めてだった。
警察官も事故者に対して必死に呼びかけている。

 

「聞こえますか?」

 

周りは怒号にも似た声が鳴り響いていた。

 

「救急車はまだか!!」

 

よく見ると道のあちこちにバイクの部品が散乱していた。

 

その時、
なぜだかわからないけど、
わたしは泣いていた。

 

ふと、
過去の体験が蘇ってきた。

 

おれ・・・
生の事故現場初めてじゃない・・・

 

そういえば、
小学生のとき車にはねられてるわ。

 

横断歩道を使わず止まっている車と車の間をすり抜けた。
急いで渡りきろうと反対車線に出た。

気づいた時にはもう遅かった。

 

ガッシャーン。

 

自転車ごと10mぐらい飛ばされた。
奇跡的にかすり傷で済んだ。

たしかそうだ。

 

鮮明に思い出してきた。

 

当時はケガをしたことより、
周りに注目されて恥ずかしいという気持ちのほうが強かった。
友達にからかわれるのが嫌だった。

 

小学生のわたしはそんなことを思っていた。

 

今になって気づいた。
どれだけ周りの人たちから心配されていたか。

 

家族、車のドライバー、学校の友達、事故現場の周りにいた人たち、
病院の人たち、警察官、消防士、救急隊の人・・・

 

なんで今まで気づかなかったんだろうな・・・

 

涙の理由がはじめてその時わかった。
当時の周りの人たちのありがたみが今とリンクする。

 

こうゆう人たちがいてくれたから、
今の自分があるんだな、と。

 

祈ることしかできないですけど、

どうか無事でいてください。


野村美徳