Dear NIPPON

横浜ではたらくマイクロ法人社長のつぶやき

今だからこそ”リベラルアーツ”を学ぼう

Chers mes amis

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もう、これは今だから言えること。
TOEFLという英語のテストを3年前ぐらいに受けた。

 

なぜ、受けたのか。

 

笑わないでね^^
アメリカの大学院に留学してMBAを取得したかったから。
留学先はスタンフォード大学。ここ以外考えられない!そう本気で目指していた。

 

その当時は大阪にいて、
よっしゃ!これからスタンフォードに入学できるように、バリバリ英語の勉強がんばるぞーって相当燃えてたんだよね。

 

退路を断つために高い授業料払って留学専門の予備校にも通った。

 

約1年半ぐらいかな、それこそ寝る時間とバイト以外の時間はひたすらTOEFLの勉強に明け暮れた。
ほんと絵に描いたような貧乏浪人生活だったね。

 

(その当時のおもしろ話とかもいろいろ書きたいことがたくさんあるけど、
それはまた今度ということで。笑)


で、1年半英語の勉強漬けの生活を送って

結局TOEFLの結果はどうだったか。

 

 


120点満点中、63点。

 

 


わが目を疑ったね。いやいや、何かの間違いでしょ。
((((;゚Д゚)))))))←顔文字にしたらまさにこんな状態。


送られてきた封筒の名前と住所を何回も確認したよ。

テストセンターに電話で確認しようと思ったぐらい。

 

まぁ確かにね、
はっきり言ってそれほどテストを受けてみて手応えはなかった。

 

ライティングのテストで、単語数を稼ぐために無駄に、
「and」や「well」や「so」みたいな接続詞を多用して外国人ぶった書き方をしたよ。

 

スピーキングのテストで使うマイクテストの時に、
「あなたはどこに住んでいますか?」の問いに、「I live in オラクルベリー」って
ちょっとふざけてドラクエの地名を言いましたよ。

 

それでもさ・・・63点て。。。
これじゃあスタンフォードなんて夢のまた夢。バカ田大学にも入れねぇって。

 

この1年半俺は何をしてたんだ・・・
その落胆ぶりはとてもじゃないけど言葉で言い表せなかったね。


負け犬のたわごと

 

いまさら何を言っても言い訳なのは十分わかってる。
たったの63点しか取れなかったのも俺の実力。
TOEFLという試験に対してケチをつける気もさらさらない。(いや、本当は腐るほどあるw)

 

ただ、個人的にTOEFLという試験が単に英語の能力を測る目的以上におもしろいと思うのは、
そこで出題される文章の内容だということ。

 

出題される内容というのは、
生物、科学、化学、医学、地質、天文、生態、気象、歴史、芸術、心理、経済、政治、哲学等いわゆるアカデミックな分野の内容が出題されるんだよね。

 

例えば、


「溶岩とマグマの成り立ち」「アメリカの銃規制」「ミツバチの八の字ダンス」「世界の温室効果問題」「第7代米国大統領アンドリュー・ジャクソン」「積乱雲の構造」「アメリカ禁酒法時代とギャングの暗躍」「アールデコ様式の発祥の歴史」「民主主義と共産主義」「ハーレー彗星の謎」・・・などなど、

 

実際の研究者や学者が執筆した論文を要約したものだから、けっして架空の話や作り話を読まされるわけではない。


言ってみたら、教養書としては最高の教材なわけ。

ただし、”教養書”としてだったらね^^

 

想像通り、日本語で読んでもはっきり言って難しいのよ。何言ってるのかさっぱりわからない。
イメージとしたら、5秒読んだら爆睡できるような文章ね。笑

 

それを英語で読むって・・・考えただけでゾッとするでしょ?
それがTOEFLTOEICより難しいと言われるゆえんだと思う。

 

もちろん使われる単語や英文の構造は複雑だし、あまりの難解さにいつも絶望感を抱きながら勉強してた。
泣く泣く辞書引いて、日本語に訳しても意味がわからなかったりすると、もう勘弁して〜ってなったり。

日本語訳読んで、「はぁ?どういう意味?」って何度独り言を言ったことかわからない。

 

てか、こんなTOEFLの勉強したって英語の能力が上がるわけじゃねぇし、
むしろ、こんな単語覚えたって日常会話で使わなくね?
コメディドラマのフレンズ観ながらゲラゲラ笑いながら英語の勉強したほうがよっぽど英語覚えるんじゃね?( ´Д`)y━・~~

 

みたいに、

TOEFLの結果が出た後、かなり開き直って自分で自分を慰めてた^^

 

リベラルアーツの重要性

 

Liberal Arts(リベラル アーツ)

 

この言葉聞いたことある?

 

リベラルアーツとは、人間を良い意味で束縛から解放する(Liberal)ための知識や、生きるための力(Arts)。
専攻以外にも学びの領域を広げて、「自分の頭で考え抜く力」を養う教育のことを言う。

 

欧米の大学では「リベラルアーツ教育」が主流らしいけど、
日本だと一般教養という言葉が使われたりするね。

 

だけど、日本のように、ある事実を知ってるか、知らないかといった単純な詰め込み教育とは違う。

 

リベラルアーツを学ぶ目的は、
将来起こりうる変化に耐えられる力と自ら課題を乗り越える力を身につけることとされている。

 

ちなみに、TOEFLの内容は、すべてこのリベラルアーツから出題される。
実は、いつからか英語の勉強をするよりこのリベラルアーツを学ぶほうが楽しくなってしまったってのは正直ある。


参考書で英語の勉強をしているつもりが、いつの間にか”教養書”を読んでいるかのようになってしまったんだよね。
はい、すべてTOEFLで全然点数が取れなかった負け犬の言い訳ですよ^^


ただ、知識欲が一気に花開いたのは間違いない。
英語の能力を上げるという目的がいつの間にか一般教養を学ぶ手段になった。

 

英単語をたくさん覚えなければいけないのに、図書館で百科事典とか読んでたり。
もっと英語の発音を良くしなければいけないのに、生き物地球紀行で蜂の生態を調べてたり。
もっと英文法を勉強しないといけないのに、アメリカ史の背景を知るためとかいってゴッドファーザー1,2,3全巻借りてきて観たり。

 

あれ?TOEFLの勉強してるのに、なんで俺蜂の八の字ダンスなんか調べてるんだろう・・・
みたいな目的と手段が入れ違ってしまうみたいなことはしょっちゅうあったよ。笑

今振り返ればはっきり言って変態だね^^

 

まさに、本末転倒。
いまあらためて振り返ると、全然英語の勉強なんて大してやってなかったかも。。。

 

ただ、これはすべて後付けだけど、
この「リベラルアーツ」を学ぶ意義って、めちゃくちゃ大事なんじゃないかって個人的には思ってる。


いま「リベラルアーツ」が注目されるワケ


アメリカのトランプ大統領がよく、「それはフェイク(偽)ニュースだ!」というセリフを会見で連発してるみたいだけど、
それだけ、世の中には「嘘」と「真実」の情報が入り乱れているということ。


特にインターネット上はとてつもない量の情報がゴロゴロあるよね。
そうなるとどれが本当の情報で何が嘘かなんてぶっちゃけわからなくなる。


「真偽がわからない」まさにそれこそが問題だ!

 

と、いままでは思っていたけど、どうやらそんなに簡単な話でもないのかもしれない。


情報が「真実」か「嘘」かよりも、情報の受け手の感情や信念を動かす情報のほうが重要なのではないか。と、最近感じるようになった。

 

いまの世の中、スマホSNSの普及で高速で大量に伝わる情報の真偽や中身を確かめる前に、
印象やムードで「信じるかどうかを決める」習慣が知らず知らずについてしまっている。

 

そこで、今まさに『リベラルアーツ教育』というものが再注目されているんだろうね。
最先端の科学や技術はいずれ陳腐化する。
すぐ役に立つとか、役に立たないとかみたいな一時のブームで終わってしまう。

 

その現象の原理は何か?
その出来事の本質は何か?
どうしてそのような事件が起こるのか?

 

世の中で引き起こる真偽を見極める視点や判断力を養うのは、
一見遠回りをしているように見えるけど、『リベラルアーツ』と呼ばれる分野を学び直すことは、これからの時代ますます必要になると思う。

 

ムードに流されず、議論を見極め、客観的な判断が下せる力を身につける。
それが『リベラルアーツ教育』の目的なんだろうね。

 

 

 

 

PS.

ナショナルジオグラフィックという雑誌は、
リベラルアーツを学び直す教材としてオススメ👍

http://natgeo.nikkeibp.co.jp


恐竜がいた地球、2億5000万年前の謎に迫る!
アマゾン河流域に生息する生命の神秘が解明。
ハチドリ、究極の飛翔術がいま明かされる。


どう?知りたくない??
てか、ワクワクしない???

 

こんなに興奮するのは、変態の俺だけかも^^

興味ある人はぜひ。

2017年、後半戦。

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この図見たことある?

通称、ESBI(イーエスビーアイ)。

 

ネットワークビジネスやってる人なら一度は見たことあるんじゃない?
そう、世界中でミリオンセラーとなった「金持ち父さん貧乏父さん」の著者、ロバート・キヨサキさんが、いまの資本主義経済の縮図を描いたもの。


「資本主義経済」とか言うとかなり堅苦しく聞こえるから、
「お金を中心とした世の中」ってあえて言い換えとくわ。

つまり、今の世の中のことだよ。

 

もうね、間違いないわ。
この一枚の図が社会の縮図だよ。

これが全てです!以上!みたいなね^^


ちなみに、
どんな人でもこの4つのポジションのどこかに所属している。(就業前の未成年は除く)
ある人は、一つ。またある人は複数所属している。

 

左側のEとSは世の中の人口の約8割がここに所属している。
右側のBとIは世の中の人口の約2割がここに所属している。


ここでもパレートの法則が働いてるね。
パレートの法則がわからない人はここを参考にしてみて。
あなたはどちらの人間? - Dear NIPPON


てか、前回の記事からかなり間が空いちゃったね。
いったん情報収集モードに入ると止まらないんだわ、困ったことに。笑

書くのがめんどくさくなったのもあるけど・・


またいろんなことがわかったからさ、俺の主観と偏見を楽しんでね^^

 

2017年も半年過ぎたけど、後半戦もがんばろう!
変化を楽しもう!そして、共に成長しよう!

 

 

 

 

PS.

 

あと、いま付き合いのあるお客さんと一緒にこの4つのポジションにまつわることを
別のサイトで詳しく書いてくからそれもまた楽しみにしてて!

主に右下の「I」のポジションについてだね👍

 

また告知します。

 

決して大声では言えない不都合な真実<労働編>

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Je la déteste!(私は彼女のことが大嫌い)

 

 2012年。ちょうど5年前の今頃。

こう、なんのためらいもなく言い切ったのは、フランスでホームステイをしていた時のホストファミリーだ。


大嫌い!と、彼らの怒りの矛先を向けられた”彼女”の名は、

 

マリーヌ・ル・ペン。

 

今日行われる、フランス大統領の決選投票に名を連ねる一人である。


今日はせっかくなので、5年前、フランスに1年間暮らしてきた経験を踏まえつつ、”働き方”について書こうと思う。

働き方。それはつまり、”生き方”にほかならない。


今回の内容はいつも以上に力を入れて書いた。
というのも、この内容は20代の頃から折に触れ、考えてきた内容だからである。

 

そして、この「働き方」について悩んでる人が世の中なんと多いことか。

そんな人たちに、少しでも何かを届けられたらと思う。

 

ただ、個人的な価値観を押しつけるつもりはないし、

ましてや、この考え方が絶対だ!とも思わない。

 

のむらよしのり一個人の意見として、あなたの人生観に良い影響と何かしらの気づきを与えられればうれしい。


ということで、いきなり結論を話す前に、
まずは、フランス人と日本人の働くことに対する価値観の違いや文化の違いを自分なりにまとめてみようと思う。


それでは続きを楽しんで^^

 

フランス人にとって大統領選挙がすべて


まもなくフランスの新大統領が決まる。


アメリカ大統領選ほどではないにしろ、新聞の小見出しやYahooニュースの下の方にチョロっと記事が書かれていたりする。

 

多くの日本人からすれば、遠く離れた芸術の都の総選挙より、AKBの選抜総選挙で誰が一位になるのかのほうが、関心事として高いのは正直否めない。

 

冗談はさておき、、、 

 

ここでは、決選投票に臨む二人の候補者のうち、どちらが新大統領にふさわしいかなど、アレコレ書くつもりはない。ましてや、一丁前に評論家ぶったことも書こうと思わない。

 

ただ、フランスの大統領選挙が他人事ではないというか、個人的に思い入れのある国というのか、まぁ簡単に言えば、密かに注目しているわけよ。


というのも、

ある一つの光景が、今でもまぶたの裏にくっきりと焼きついている。

 

その光景というのは、

2012年、フランスの新大統領が決まった瞬間、ホストファミリーやその友人同士で涙を流しながら抱き合って喜んでいた姿というもの。


当時、ホストファミリー一同が応援していたフランソワ・オランド大統領に決まった瞬間の歓喜と熱狂である。


シャンパンを片手に、大人も子供も関係なく皆でフランスの国歌ラ・マルセイエーズを大合唱する姿。


外では市民が車のクラクションを鳴らしたり、爆竹を鳴らしたりとお祭り騒ぎだったこと。


それぐらい、フランス国民にとって大統領選挙とは、”超”がつくほどの一大イベントなのである。そりゃそうだよね、大統領の方針次第で、自分の生活や仕事の働き方がガラッと変わってしまうのだから。


偶然そんな重大な時期にフランスに滞在していたことは、ある意味ラッキーなことであり、貴重な体験だったと思う。

 

そして、フランス国民ではない一人の”異国人”として、彼らの政治観や仕事観を第三者的な立場でうかがい知ることができたのは本当に幸運だった。

 

こうした生のフランス国民の声を通して、

 

”国”とは、一体なんだろう?

”仕事”とは、一体なんだろう?

”働き方”とは、一体なんだろう?

 

そんなことを嫌でも考えさせられたのをよく覚えている。
海外で暮らしたことがある人ならわかるでしょ?


良くも悪くも、外に出て初めて日本とはどういう国なのか、

日本人とはどういう人種なのか改めて認識できる感覚が。

 

人は何か比べるものがあって、初めてその価値に気づくのである。

 


あと、これは余談だけど、、、


新大統領が決まって、一通り皆で歓喜のマルセイエーズを歌い終わった後、なぜか知らないけど、一人で君が代を歌わされたんだよね。笑


「おい、あそこに一人シラけた日本人がいるぞ!あいつにも見せ場を作ってあげなきゃかわいそうじゃないか!」

シャンパンを呑み過ぎてベロベロに酔っぱらった、一人のフランス人がそそのかす。

 

(まったく、余計なお世話だよ・・・苦笑)

 

と、内心思いつつ、大和魂を見せつけるつもりで独り全力君が代を歌った。

しかも、めちゃくちゃ大声で^^

 

12、3人のフランス人の前で、全力でニッポン国国歌を独唱するシュールな光景をあなたにもぜひお見せしたかった。

 

フランス人の労働に対する価値観


「フランス人は1日に3時間程度しか働かない」

「フランス人はバカンスをとるために働いている」

「1ヶ月間の夏のバカンス休暇は当たり前」


世間一般からみるフランス人の労働に対するイメージといえば、こんな感じだろうか。
フランスに1年間滞在した経験から、これはあながち間違っていないと思う。

(一日3時間の労働時間というのは、ちょっと言い過ぎかもしれないけど・・・)


現地の語学学校に通っていた時の話。

ある日の授業終わりにフランス人の先生から突然、


「明日から私、バカンスで3週間スペインのマジョルカ島に行ってくるから。

そう、スペインの太陽が私を待ってるの❤️

ということで、フランス語の勉強がんばってね〜。チャオチャオ〜」

 

みたいに、さもスペインの太陽は私たちフランス国民の恋人かのように、なんのためらいもなく言う姿は厚かましさを通り越して、感動すら覚える。笑

しかも、同じことを何人ものフランス人が言ってたしね^^

 

まさに、開いた口がふさがらないとはこのことを言うのだろう。


ちなみに、

たまに「何で留学先にフランスを選んだの?」と聞かれることがある。
大きな理由の一つに、まさにこの日本人では想像もつかない”ぶっとんだ働き方”に興味を持ったからなんだよね。

 

きっと、フランス人は人生を”超”満喫しているに違いない。

彼らは知っていて、日本人だけが知らない何か働き方の極意みたいなものがあるのだろう。
人生を楽しむ術を知るフランス人の価値観にぜひあやかりたい!そう思ったから。

 

もちろん、パリのセーヌ川のほとりにあるオシャレなカフェで昼間っからワイングラスを傾けて、”ルネッサ〜ンス”ってやりたかったという願望も大きな理由かな^^

 

フランスと日本の労働環境の違いとは?


統計データでこんな結果が出ている。


法律上、フランスは週35時間と労働時間が決められていて、日本の週40時間と比べて5時間少ない。
週5日出勤とすると、1日7時間働けば、あとは残業に悩まされることなく自分の時間を過ごすことができる(※フランス社会のエリート層「カードル」は除く)


さらに、有給休暇は年30日ほど認められており、加えて日本のように取りづらい「空気」は無いに等しい。


そして、さらに面白いことに、

1時間当たりの生産性をみると、フランスは約25ドル、日本は18ドルなのだそうだ。
ちなみにアメリカは24ドルで、フランスという国が、いかに効率的な働き方をしているのかがわかる。


こうしたデータを知ってか知らずか、

ある日、ホストファミリーからこんなことを聞かれたことがある。

 

「フランスも日本も先進国と言われているわね。

はっきり言って私たち(フランス人)はバカンスのために働いてるわ。だから「バカンス」というのは、「働くこと」と同じぐらい人生の大きな目的なの。

でも、日本人は何のためにそんなにたくさん働くの?」


え?何のため???お金?養う家族のため?地位?名誉?何だろう。。。

C’est la vie.(それが人生さ)
苦し紛れにそう答えたのをよく覚えている。苦笑


フランス人は、仕事が最優先されることはほとんどない。

『人生の一部として仕事があり、仕事=人生ではない』と考える人がほとんどだからだ。

 

そうした価値観を多くの人が共有しているから、

『休暇を取って仕事以外のことを楽しみ、自分に刺激を与える時間を持つことは、人としての当然の権利』だとされている。

 

また、職場以外で身につけるスキルや、人脈作りもフランス人にとってはとても大切なことだと考えている。

だから、バカンス休暇のような時間は、フランス人には無くてはならないものなのだ。


こうしたデータや経験だけをみると

日本人はヘトヘトになるまで毎日働くわりには生産性がそれほど高くはなく、休みも取りにくく、日本的労働環境はあまり良い印象を受けない。


一方、フランス人はホドホドに働くわりには、生産性が高いしよく休める。

というように、フランス的労働環境の方が良い!みたいな印象を受ける。

 

だけど、、、

そんな単純な話でもない。

 

フランスの短所、日本の長所

 

すべての国や地域にはそれぞれの環境と、そこで培われてきた文化がある。
数字だけを単純に比較して、それをそのまま違う社会に当てはめてもうまくはいかない。

 

ある面では短所に見えることが、視点を変えれば長所として働くこともある。

その逆もまた然り。つまり、短所と長所は常に表裏一体なのである。


例えば、フランスの会社はきっちり長い期間休みを取る代わりに、多くの人の休暇が重なる8月は、社会全体がほぼ動かなくなり不便を感じることもある。また、日曜日はほとんどのお店が閉まっている。

 

一方、日本のように24時間営業しているコンビニやファミレスは、常に高いレベルでお客の要求を満たしてくれる。こうした社会は、世界広しといえど日本ぐらいじゃないかと思う。


そして、フランスは日本以上に学歴社会である。


どのレベルの学位を持っているかで、就職先はずいぶん変わってくる。

転職する際にもそれは大きく関係するため、新たに何か資格を取ったり、わざわざ大学院へ進学して1つ上の学位を取得する人も中にはいる。

 

日本のように学位と就職先の職種が全く異なることはまれで、持っている学位に沿った企業に就職していく。例えば、「工学部」を卒業しているのに、「銀行」に就職するということはない。

 

また、今までの職歴とともに新たな学歴を加えて、新しい会社と今より良い条件で契約するのがフランス流の転職法である。そして、転職を繰り返し、契約ごとに給料を増やしていく。

 

加えて、フランス(ヨーロッパ全般)は、若者の失業率の問題もある。
15~24歳の失業率が、イタリアで40%、フランスで30%、ギリシャやスペインではなんと50パーセントを超えている。

 

一方、日本は若者の失業率はおよそ6%。就職氷河期なんて言葉も耳にするけど、実はヨーロッパと比べてみると、日本では職に就いている若者の割合がかなり高い。


他にも、欧米の人たちは残業する人を『仕事ができない人』と捉える傾向があるが、長時間働く人を『働き者』として賞賛するのが日本人。この「働き者」をプラスに捉えれば、勤勉かつ、きっちり仕事をこなす信頼できる人、となる。


そうして戦後日本は、高度経済成長の奇跡の復活を遂げたことを考えると、昭和の激動を生き抜いてこられた先人たちの”働き方”のお陰で今の日本があると言っても過言ではない。


長時間労働vs短時間労働

 

こうしたそれぞれの国の長所や短所を客観的に見てみると、ある一つの結論に行きつく。

その結論とは、

 

「どちらの働き方が良くて、どちらが悪いという明確な区別はない」

 

ということである。

どちらにも短所があれば、長所もある。

つまり、”働き方”というのは、その人個人の価値観が優先されるべきものだ、ということである。

 

今まで培ってきたその国ごとの歴史背景や文化が違えば、そこで暮らす人々の考え方や価値観が変わるのは当然である。

 

そもそもの話。

労働によって生まれた生産物の対価としてお金をいただくという価値観を持っていれば、長時間労働は悪だとか、短時間労働が素晴らしいなどと議論するのはまったくもって無意味だということ。

 

例えば、一日の仕事量が10あるとして3時間で終われば、それで良しだし、8時間やっても7しかできなければ残業してでも終わらせなければいけない。


結局のところ、「私は一日◯◯時間働いている」という、ものさしでしか自分の働き方を評価できない人は、いつまで経っても”誰か”が管理する枠の中でしか生きていけないということ。

 

言い換えれば、

自分の人生の時間を誰かに切り売りしながら働くという方法である。


とは言ってもね・・・

そんなに簡単じゃないのよ、うちの会社は。。。ほら、周りの目とかあるし、自分だけそそくさと帰るのって気まずいじゃん?わかるでしょ?そこらへん、空気読もうよ〜!

 

そんな声が今にも画面越しから聞こえてきそうだね。笑

 

確かにね。わかるよ、その気持ち。痛〜い程ね。


現に、新聞を開けば連日のように誰かが過労死で亡くなったとか、長時間労働を課すブラック企業がどうとか、ちょっと前には大手広告代理店の電◯社員が長時間労働による心理的ストレスで亡くなったとか、大々的に報道されていたし。

 

メディアに取り上げられるニュースなんて氷山の一角だとも思っている。

報道されていないだけで実際にはその何倍、何十倍、何百倍と事件は隠れているんだろうなと、簡単に想像できる。

 

でもね、ちょっと今回は厳しいことを言わせてもらうけど、

 

そもそも、その仕事を選んだのは誰か?ってこと。


誰かに頭に銃を突きつけられて、

「お前はこの仕事をしろ!さもないと、この引き金を引くぞ!」って脅されて今の仕事を選んだの?


あるいは、「この仕事をしなければ、お前の親を拉致するぞ!」って脅迫されて今の仕事に就いたの?


どこかの独裁国家じゃあるまいし、そんなことありえないでしょ?少なくともここ日本においては。
だから、今やってる仕事に対して不平不満を言う人を見ると内心、

 

(あぁ、ここにも駄々っ子ちゃんがいるわ・・)と思ってしまう。


それはまるで、テディベアの人形が欲しいと買い与えた途端、やっぱりリカちゃん人形が欲しいと泣き叫ぶ聞き分けのない子供かのように。

 

今の仕事を選んだのは、他でもないあなた自身でしょ?

 

月給20万円で、週休2日のカレンダー通りの勤務体系を選んだのは、他でもないあなた自身だということ。

 

うちの会社、なかなか給料上がらないんだよなぁ、と不平不満が出るような会社の契約書にハンコを押したのは、他でもないあなた自身だということ。

 

残業時間が月100時間を超えるようなブラック企業を選んだのは、他でもないあなた自身だということ。

 

別にあなたじゃなくてもいい。他にも代わりはたくさんいる。そう会社から言われる立場に身を置こうと決めたのは、他でもないあなた自身だということ。

 

より大きな共同体の声を聴け

 

それでも、やっぱり死んじゃダメだ。

そこにどんな理由があるにせよ、生きなければいけない。


時々、どうして過労自殺や人間関係のもつれで亡くなってしまう人が後をたたないのか考えることがある。学校でも職場でもどんな環境でも起こりうる自殺者の問題である。

 

ここで一つ、ある本の一説を紹介しようと思う。


個人的に大好きな、嫌われる勇気という本の一説に、対人関係で行き詰まったら、

「より大きな共同体の声を聴け」という原則を紹介している。

 

想像してみて欲しい。

例えば、あなたが職場環境で悩んでいたとする。

もう無理、ここではやっていけない・・・それぐらい追い詰められている。

 

でも、ひとたび「外の世界の大きさ」を知ってしまえば、今いる自分の職場環境で感じている苦しみや悲しみが「コップの中の嵐」であったことがわかる。

コップ(職場)の外に出てしまえば、吹き荒れていた嵐もそよ風に変わる。

 

曇の上は、澄み渡った青空が一面に広がっている。

 

外の世界には、あなたの知らない世界がまだまだたっくさんあって、

”ぶっとんだ”仕事をしている人がごまんといて、

それこそ、想像をはるかに超えた働き方がいっぱいあるということ。

 

その中から自分に合った働き方を好きなように選択すればいい。

うれしいことに、その権利を生まれながらにして全員の日本人が持っている。

 

フランス人みたいにバカンスのために命を燃やす短時間労働型がいいなら、そうした働き方を選ぶことだってできる。


お金をがっつり短期間で貯めたいなら、観光地のホテルや旅館に住み込みながら働く方法だってある。


大好きな絵を究めるために、パートタイムでアルバイトをしながら芸術の世界に没頭したっていい。


子育てしながら家で仕事がしたいのなら、在宅でできる仕事も世の中にはたくさんある。

 

昼は派遣社員、夜は蝶よ花よのお水の世界でがんばるのもいい。


もちろん、正社員という働き方が自分に合っていると思うならそうすればいいし、なんならいっそのこと独立起業したっていい。

 

世の中には、ハローワークのような求人情報に掲載されていないような仕事がそれこそ何百、何千とある。
正社員や公務員は安定してるから上だとか、派遣社員は給料が低いから下だとか、アルバイトはフリーターみたいなものだからダメだ、みたいな上下関係など一切ない。

 

多少の責任範囲が違うだけで、ただ単純に、、、

その人が選択した働き方のスタイルの違いなだけである。それ以上でもそれ以下でもない。

 

そして、一番大事なこと。

それは、こうした価値観をあなた自身が心の底から理解しているか、否か。

 

私は企業の正社員に向いていないな、と思うのであれば、さっさと辞めて全く新しい仕事に切り替えて自分らしい働き方を探そうと行動するか、否か。


他人の目とか、評価を気にする前に、まず第一に自分が幸せになることを考えて、次にどのような働き方なら社会に貢献できるかを見つけようと努力するか、否か。

健康な体と精神がなければ元も子もないからね。


人生一手の違い、とはよく言ったもので、

こうしたちょっとした見聞の差見識の差で生きる態度が負の感情に振れてしまうのは本当にもったいないことだと心の底から思う。

 

フランス人のように人生を楽観的に楽しむために、 

 

どれだけ、働き方の選択肢の引き出しを持っているか。

どれだけ、いざとなったときのために人生の心の安定という”カード”を切れるか。

そして、

どれだけ、自分の人生に責任を持っているか。

 

「大丈夫!働き方はそれ一つだけじゃないよ。こんな選択肢だって、あんな選択肢だってあるんだよ!」と、導ける人がこれからの時代とても大きな役割を果たすと思う。

 

学校では教えてくれない、人生訓的なことを教えてくれるリーダーだね。

 

結局、最後はこの人生訓に行き着くんだよ。

 


「選択する自由と、人生すべて自己責任」

 

 

C’est la vie.

 

 

最高の働き方を求めて

 

これからの人生、かけがえのない今日というこの日。
最高の働き方を求めて、この5つの「W」を死ぬまで意識しよう。


「What」何をするか?・・・義務ではなく本当に自分が好きなことをやろう!しかも、社会に役立つことを。


「Where」どこでするか?・・・「職場はどこなの?」と聞かれれば、「世界中の最高の場所」と答えられるようにいつでも準備しておこう。


「Who」だれとするか?・・・一緒に働きたいと思える素晴らしい人たちだけと、何かを成し遂げよう。


「When」いつするか?・・・休むのも、働くのも、自分の時間をコントロールできる主人は他の誰でもない、この私である。

 

「Why」なぜするか?・・・自分ならではの信念、ミッション、価値観、社会貢献の方法をよく考え、結晶化しよう。

 

 

GWの最終日。

どうだろう。ぜひ一度、時間を取って考えてみては?

 

 

 


まとめ

 

働き方のスタイルそのものに良いも悪いも上も下もない。

働き方という、自分自身の価値観が確立していない事が問題なのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

PS.

ちなみに、フランス国歌はものスゴく士気が上がるよ。

歌詞を見てもわかると思うけど、これがまたドキッとするぐらい、おどろおどろしいのよ((((;゚Д゚)))))))

 

武器を持て!さぁ行進しよう!攻め入る憎き敵を血祭りに上げろ!

 

過去何百年に渡って戦い続けてきた悲しい、悲しい歴史を持つヨーロッパ。

 

Liberté, Liberté chérie.(自由よ、いとしい自由の女神よ)

Combats avec tes défenseurs !(そなたを守る人々とともに戦いたまえ!)

 

自由を勝ち取ろうと必死に戦い、守り、そして、悲しみを乗り越えてきた国の歌。

こうした歌詞からその国の国民性がよくわかる。

 

自分の国は自分で守る。

そうした国民一人一人の自立心を、自分も含めて今の日本人は大いに見習うべきことだと思うけど、あなたはどう思う?

 


特にこの動画はおすすめだよ👍

→ フランス国歌 ラ・マルセイエーズ 仏語歌詞 和訳付き フランス・テロの犠牲者に哀悼の意を フランスの自由に栄光あれ - YouTube